離れて暮らす親子と共に(和田ゆうこ)

この春から、私はJUSTの面会交流支援サービス*に参加しています。
研修に参加して感じたことをお読み下さい。

今回の面会交流は、桜が咲く都内の公園で行われました。
お母さんとお子さんとの交流でした。
スタッフは二手に分かれて、それぞれご両親とお会いし、お子さんをお預かりします。
場所を二つに分け、時間差ももうけます。
ご両親二方が、お会いにならないようにするためです。
研修に出る事で、初めてこのような気遣いが必要な事を知りました。

待ち合わせ場所から電車で、公園に移動しました。
お母さんと子どもは遊んだり、オヤツを食べたり楽しげに過ごします。
スタッフはその間、離れて見守りますが、親子の会話、与えるおもちゃやオヤツ周りの状況などに細かく気を配ります。
その日の事を細かく文書にして、お渡しする事があるからです。
私は現場での繊細な心配りに身の引き締まる思いでした。

スタッフはあくまで黒子ですが、面会の場面ではお子さんとも、親御さんともふれ合いや会話の機会が出てきます。
出てくる感情(転移、逆転移も含め)を見つめながら、慎重に行動しなければなりません。
別れぎわ、安全のために私はお子さんと手を繋ぐ機会がありました。
お子さんの手の温かさと柔らかさに、感情を揺さぶられるひとときでした。
離婚への道に踏み出そうとしているご両親の気持ちにも思いを馳せました。スタッフは公平に支援を続けなければなりません。
それはカウンセリングの時に必要な真剣さと距離感に近いものがあるでしょう。
よりそいながらも冷静に双方のクライアントさんとお子さんの利益を最優先する。
とても、貴重な時間でした。
これからも続けていくつもりです。

和田ゆうこ

* JUST面会交流支援は別居や離婚によって離れて暮らす両親が、子どもにとって安心できる環
境で面会交流を実施していくためのサービスです。JUST面会交流支援サービス