【連載】映画と私たち「“推し”と斎藤先生の嫌いな映画」(ふじやまままこ)その13
対談する人
ふじやまままこ
60年代前半に東京で生まれる。広告会社、新聞社、出版社などを経てライターに。斎藤先生とは18歳くらいの時に一度会う。その後30代後半で再会。ウツや発達障害を抱えつつ、なんとなく生きている。
“推し”と斎藤先生の嫌いな映画
―そういえば、姉は今も海外の若いミュージシャンにはまってるんですが、私は推しとかもまったく見つからないんです。 ちょっと悩みです。
推し?
―芸能人とか、誰かすごい夢中になっているのを「この人が私の推し」みたいな言い方しますね。
この頃は「推し」って言葉使うんだね、若い人たち。
― おばさんも「推し活」とかよく言ってますね。推しが出ればどんなダメ映画でも見にいくんですよね、みんな。ところで先生はどんな映画が嫌いですか。
私が嫌いなのはね、トム・クルーズが出てくるの。
―え、ピンポイント、なんとなくわかりますけど、『マグノリア』とか『オースティンパワーズ』は好きですけど。
私が言ってんのは『トップガン』。新しい作品がすごくいいって言われて見たんだよ。前作と変わらないと思った。どこが違うのか全然わかんなくて、違うの見ちゃったのかしらと。退屈でどこが面白いんだか分かんない。あれをすごく推奨する人いるじゃない。
―映画ファンじゃない同年代の男の人は、みんな好きかも。
私のトップ10とかいうとね、よくアレが入ってんじゃない?
― 見る人は多いです。すごい大ヒットでしたね。TOP10というと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とかあとジブリ作品入れる人多いですよね。
あー、ジブリはわからないでもない。
― 私はトップテンなら、他に入れたい作品がいっぱいあります。
あとアニメは見ないね。わりと時代ものが好きなんだよ。リドリー・スコット監督の『キングダム・オブ・ヘブン』とか。
-そういう印象あります。雰囲気があるような?
そうね。以前の映画館のつくりとかもすごく好きだった。昔は日比谷映画にしてもテアトル東京なんかにしても豪華なつくりだったよね。戦後の少年としてはね。ああいう映画館に、列作って入ってくような懐かしさみたいなのは覚えてる。
―みんななくなっちゃいましたね。